思った以上!? IT企業のnote編集部がChatGPTを使ってみたらすごかった #2 | 文章校正をしてみた編
こんにちは。
ユニリタnote編集部です!
前回の記事ではnote編集部における「ChatGPT」を活用した以下の3つの業務、
・タイトルの検討
・文章校正
・編集作業
のうち「タイトルの検討」の活用例をご紹介しました。
「ChatGPT」とはなにか?的な簡単な説明もしているので、まだお読みでない方は、ぜひご覧ください。
今回は記事では、
・文章校正
でどのように「ChatGPT」を活用しているかをご紹介したいと思います。
前置きはこれまでにして、早速本編に入りましょう。
文章校正のお仕事
編集部の仕事の中でも、文章校正は非常に大切です。文章に誤りはないか、読みやすいかなどをチェックし、読者にわかりやすい記事を提供することを心がけています。
また、文章の表現方法や構成の改善も重要です。文章の流れや情報の正確性、文章の意味は明確かなど、文章全体の品質向上に取り組んでいます。
そのため、編集者には文章センスや幅広い語彙力が求められます。
この記事を書いている私自身も、文章センスと語彙力の無さには自信があり、いつも文章校正には四苦八苦しています。😢
そんな私でも、文章の品質と業務効率の向上を図ることができる「ChatGPT」の活用方法をお伝えしたいと思います。
文章校正
● まずはやってみよう!
「ChatGPT」に校正をお願いする場合、皆さんはどんなスクリプト(質問)を投げかけますか?
素直に考えると、
というスクリプトが考えつくのではないでしょうか?
もちろんこのままでも「ChatGPT」はきちんと回答を返してくれます。
実際にやってみましょう。
今回は校正結果がわかりやすくなるよう、あえていくつかの誤植を含んだ文章にしています。
そして回答はこちらです。
いかがでしょうか?
かなり精度の高い回答が得られました。
ただ、この回答だと修正された文章を再度チェックし、どこがどのように修正されたか確認してそれが正しいか判断する必要があり、これに結構手間がかかります。
今回の例文程度の長さであれば問題ないですが、長文になるととても大変です。
なにか対策を考える必要があります。
● 修正箇所のハイライトと箇条書き
もっと良い方法があります。この課題を解消するために、私は以下のようなスクリプトを使っています。
このようなスクリプトを投げることで、修正箇所と修正内容が視覚的にわかるようになります。
実際にやってみましょう。
回答はこちらになります。
いかがでしょう?
これであれば、修正箇所と内容が一目瞭然ではないですか?
このように、スクリプトを工夫することで、大幅な業務効率化が図れます。
さらにもう一段、精度を上げてみましょう!
● トーン&マナーを設定しよう!
編集の仕事をしている方は、各企業で定められているトーン&マナー(以下:トンマナ)を守り、その内容に則り校正をしていると思います。
トンマナとは、簡単に説明すると、
企業や団体において、文章やデザインなどの表現における一貫性・統一性を保つためのルール
のことです。
マーケティングや広報などの部門ではこのトンマナに則り文章を校正しています。
ユニリタにももちろんトンマナは設定されていて、特に用語や言葉の定義は一覧表により管理されています。
当たり障りの無いところでご紹介すると、
様々 → さまざま
セキュリティー →セキュリティ
など、各企業の文化やこれまでの企業活動の遍歴などにより、さまざまなルールが決められています。
そして、このトンマナというのは、新しく追加されたり、修正されたり、その時代背景やトレンドにあわせて常に変化します。
正直、このトンマナをすべて覚えて校正するのは、なかなか大変です。
ですので、このトンマナを「ChatGPT」に覚えさせればよいのではと考えたわけです。
早速やってみましょう!
ユニリタでは、トンマナをスプレッドシートで管理していますので、以下のようなテキストデータを用意しました。
対象ワード 訂正候補
様々 さまざま
セキュリティー セキュリティ
今回は見た目がわかりやすいように、スペースを空けていますが、基本的にはタブ区切りや、カンマ区切りなどのテキストデータを用意してください。
このデータを「ChatGPT」に理解してもらうためのスクリプトを投げてみましょう。
そして「ChatGPT」からの回答はこちら。
うまく認識してくれたようです。
それではこちらの情報をもとに再度校正を依頼してみましょう。
そして回答がこちらです。
このように、トンマナで指定した「様々」という単語が新たに校正対象となり、修正された回答を得ることができました。
このような指定をすることで、企業のトンマナを反映した校正が実現できます。
実際のユニリタのトンマナ一覧表には、二次候補や修正理由、状況による選択肢の使い分けなど、もう少し複雑な要素があり、より詳細な校正をするために、次のようなスクリプトを投げています。
このように校正の対象文章や用意するトンマナの表にあわせて、スクリプトを調整すればより精度の高い回答が得られ、さらなる業務の効率化を実現できます。
皆さんも、いろいろと試してみて自分(自社)に合ったスクリプトを見つけてください。
チェックポイント!!
最後に、今回のレポートに対する前提条件や注意事項をお伝えします。
● 動作環境
ご存知の方も多いと思いますが、「ChatGPT」には無料で利用できるChatGPT3.5と有償版のChatGPT4.0があります。
今回お伝えした内容はChatGPT4.0での結果になります。
ChatGPT3.5を利用した場合、最初から紹介したような回答が得られないかもしれません。
こちらの点はご了承ください。
しかし、何回か「regenerate」ボタンを押して回答の再生成をしたり、スクリプトを調整することで同等の回答が得られるはずです。いろいろと試してみてください。
● ChatGPT4.0、お薦めです!
正直、ChatGPT3.5とChatGPT4.0では、回答の精度やスクリプトの理解度に大きな差があります。
個人的な意見ですがビジネスで利用する場合は、ChatGPT4の利用をお薦めします。(別に私はChatGPTの回し者ではありませんよ。)
さらに、さまざまなプラグインを利用できることも大きなメリットです。
「ChatGPT プラグイン」でググってみてください。
データ収集から分析、調査、画像生成、フローチャート作成など、ざまざまなプラグインがヒットします。
プラグインを効果的に利用することで、効率的に業務を行えるようになると思います。
ChatGPT3.5をお使いの方は、ぜひ会社や上司にChatGPT4.0の利用を掛け合ってみてください。
● ChatGPT4.0、無料で使えますよ!
どうしても会社の許可がおりない、ChatGPT4.0が使えないという方、安心してください。
ChatGPT4.0、無料で使えますよ!
その方法は、世の中にあるChatGPT4.0のテクノロジーをベースにサービスしている別の生成AIを利用することです。
特に有名なのはマイクロソフトが提供している「Bing チャット (Copilot)」 です。
こちらのサービスはChatGPT4.0の技術を採用したサービスです。
「Bing」の他にもChatGPT4.0を採用した生成AIのサービスはいくつかあり、そのサービスを利用することでChatGPT4.0と同等の回答を無料で得ることができます。
こちらもぜひ、情報を集めて自分が使いやすい生成AIのサービスを探してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「ChatGPT」を使えば、文章の校正が簡単になります。修正すべき箇所をハイライトし、修正案をリスト化してくれるので、校正作業が効率的になります。さらに、企業のトンマナに合わせた校正も可能です。
今回お伝えした情報で皆さんの校正作業が少しでも楽になったり、業務効率の向上につながればうれしいです。
今回もかなりの文量になってしまいましたので、この記事はここまでにしたいと思います。
残りの
・編集作業
については次回の記事でお伝えしたいと思います。
次回の記事もご期待ください。