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ユニリタの歴史 Part4 ~データウェアハウスの本格的台頭〜

皆さん、こんにちは。

ユニリタ 辻です。

この記事では、IT業界やユニリタの歴史を振り返り、ユニリタがどのようにして成長してきたか、どのような活動をしてきたかを紹介し、ユニリタがどんな会社なのかお伝えしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

これまでに

ユニリタの歴史 Part1 〜黎明期編〜

Part2 〜A-AUTO編〜

Part3  ~PCの台頭とデータウェアハウスへの取り組み〜

というお話をさせていただきました。

まだお読みでないという方は、ぜひご覧ください。

特に、Part1 〜黎明期編〜では、自己紹介をしていますので、私の人となりをわかっていただくためにも、ご覧いただければ幸いです

今回は、「ユニリタの歴史 Part4 ~データウェアハウスの本格的台頭〜」と題しまして、1990年代から2000年代初頭にかけて起こったデータウェアハウスの急速な台頭と、その歴史の中でユニリタが果たした重要な役割について紹介します。


ビジネス分析時代の到来とデータウェアハウスの台頭

1990年代初頭にビル・インモンによって提唱されたデータウェアハウスは、企業の情報系システムとして新たなビジネス基盤を提供しました。

1992年頃にバブルが崩壊すると、企業の関心事は生き残りをかけたコスト削減とビジネス分析になります。

そんな時代背景の中、1995年に当時ビーコンIT(現ユニリタに吸収合併)の社長であった石井が、日本で初めてのデータウェアハウス関連の書籍「データ・ウェアハウス」(写真)を出版しました。


データ・ウェアハウス 石井 義興著

この書籍では、データウェアハウスでは、集計型データトランザクション型データ、マスターデータといった異なるデータ特性に応じた管理システムが必要だと解説しています。


データウェアハウスの多様なニーズに応える製品ラインナップ

データウェアハウスで最初に普及したのは、企業内でデータ分析を必要とする財務部や経営企画部、営業現場が直接利用しやすい集計型データを扱う多次元データベースでした。

代表的な製品が「Essbase」で、エンドユーザーがExcelのシート上にノンプログラミングでデータを取り込み、スライス&ダイスといった切り口を自由に切り替えることができる画期的なツールでした。

ビーコンITでは当時のメーカーであるComshare社より「Essbase」 の供給を受け「DWH Pack」として 1994年から販売開始し、同年8月に第1号ユーザーとなった日立工機株式会社様(現 工機ホールディングス株式会社様)を皮切りに数年間で400社以上の企業に導入されました。

その後、集計データの中からさらに明細データを見たいという要求が高まってくると、大容量の生データの分析が必要となり、大量のデータを高速に処理することができるデータウェアハウス専用のDBMS「Red Brick Warehouse」が登場します。

ビーコンITでは販売代理店として「Red Brick Warehouse」を日本に展開し、データを可視化するBIツール「BrioQuery」や「BusinessObjects」と組み合わせて導入企業を増やしていきました。

さらに、時制マスター型という時間軸を持つデータベース「TimeCube」は、自社開発製品で “ベン図”を用いた可視化ツールを組み込み、当時盛んに導入が行われていたCRMやSFAデータの分析を行うマーケターや営業現場に向けて販売を行いました。

当時のデータウェアハウス ソリューションマップ

このように、目的や市場の移り変わりに合わせて、お客様のニーズを満たす最適なデータベースを提供していきました。


データウェアハウスの普及に貢献!

 データウェアハウスの台頭に伴い出現したツールがETL(Extract、Transform、Load)という分野です。

データウェアハウスの運用には、メインフレームや複数のサーバーに散在するデータを抽出し、変換してデータウェアハウスに格納する必要があります。

データを抽出し加工するための環境構築には、多くの工数がかかりIT部門に大きな負荷をかけていました。

この問題を解決するためにETLツール「Waha! Transformer」を開発し、1999年4月から販売を開始しました。

「Waha! Transformer」は現在でもお客様にご愛顧いただいており、2000本に迫る販売実績があります。1999年の販売開始から数えて24年目になります。
このようにビーコンITは、日本におけるデータウェアハウスの普及に大きな貢献をしたと自負しています。

当時のビーコンITは、IT業界では「データウェアハウスのビーコンIT」と呼ばれていたと記憶しています。


今回は、1990年代から始まったデータウェアハウスの本格的な台頭についてご紹介しました。

いかがだったでしょうか?

次の記事では、ユニリタが運営するシステム管理者のためのコミュニティ「システム管理者の会」の発足についてご紹介します。

ぜひご期待ください。

これまでの記事を年代別で、まとめてみました。

今回の記事の全文はユニリタマガジン vol.62に掲載されています。
興味のある方はこちらをご覧ください